被災地のバレエ教室のいま、福島と石巻

朝日新聞に被災地のバレエ教室を取材した「被災地のバレエ教室 夢を「生きる力」にかえる」というコラムが掲載されていますね。

 年明けにバレエを見に行った。パリ・オペラ座バレエのエトワール(最高位ダンサー)3人とピアニスト、バイオリニストとのコラボレーション。演目には世界初演の新作もあり、会場は人でいっぱい。それが新年らしい雰囲気を醸し出していた。

バレエの舞台は、オペラもそうだが、私にとって「生きる力」をもらう空間だ。舞台から放たれる生身の人がもつ力。それが「頑張ろう」という気にさせてくれる。

出演したエトワールのひとり、ドロテ・ジルベールさんとは1年半前に取材で会った。場所は福島市のバレエ教室。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の被災地支援のため、子どもたちを教えに来た。

ジルベールさんは子どもたちに言った。

「ここ(福島)でふつうにくらしていくことは、素晴らしいこと。情熱があれば、つらいことも乗り越えられる」

その子どもたちは、どうしているのだろうか。会いたくなった。

このコラムでは福島市と石巻市のバレエ教室を訪ね、それぞれの現状を取材しています。
通ってくる生徒さんが減り、中には震災のショックを抱え記憶が飛んでいるお子さんもいらっしゃったりと深刻な状況を抱えながら、それでも前を向いて夢を「生きる力」に変えようとする姿に胸を打たれます。

震災からまもなく5年が過ぎようとしていますが復興はまだ道半ばです。
どうなれば「復興した」と呼べる状態になるのか、まだまだ見えない状況が続いています。心の傷を抱えた人たちもまだまだたくさんいらっしゃいます。そんな被災地で私たちが大好きなバレエがどんな役に立てるのか、このコラムを読んでいろいろと考えてしまいました。

個人的な意見ですが、バレエというのは言葉を使わずに「踊り」と「仕草」と「音楽」という表現手段を使う、ある種原始的で根源的なものをベースとした芸術だと思います。だからこそ伝わる「素晴らしいもの」があるように感じています。それが被災地の子どもたちの力添えになれたら素晴らしいことなんだと思います。

このコラムで触れられているドロテ・ジルベールさんたちが福島でバレエを教えている姿はこちらのAFP通信の動画で紹介されています。合わせて是非どうぞ。

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(ザ・コラム)被災地のバレエ教室 夢を「生きる力」にかえる 上田俊英:朝日新聞デジタル

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