中村祥子さんのインタビュー「ダンサーには、もっと自由な世界もあるんだということに気づいてもらいたいなと思うことはありますね。」

ダンス・舞踊専門サイト(VIDEO Co.)に、Kバレエ カンパニー、ゲスト・プリンシパル中村祥子さんのインタビュー記事「カバーストーリー vol.32 中村祥子」が掲載されていますね。

これからダンサーとして一番脂ののった祥子さんの舞台が見られるのはほんとにうれしいことです。独特のスケールの大きさと繊細さの両方をお持ちで、その繊細さはやはり日本という土壌で培われたのではないでしょうか。

私自身、そのことに気づいたのは海外にいたからだと思います。アームス、首、目線、角度。ちょうどウィーン国立歌劇場バレエで「白鳥の湖」を踊る時でした。
まだプリンシパルでもないし、主役自体、踊るのも初めてで大きな壁にぶつかって。まわりがみんな海外の方というなかでの主役だったので、なんとか乗り越えたあとにいただいたのが皆さんからの言葉でした。「あんな繊細な白鳥を初めて見た」と。その時に、そうだ、日本人らしい繊細さを自分の踊りとして表現していくことができるんだと思いました。
芸術監督のレナート・ツァネラにチャンスをいただかなければ、そこにたどりつくことはできませんでした。今回、日本に帰ってきたことも今までいろんな出会いに恵まれてきたおかげです。

財政的な問題もあって、ドイツなどでは全幕物の上演が減っていますね。

そうなんです。クラシックはなくなって欲しくないですね。クラシックを踊るとネオ・クラシックやモダンがわかる。また逆にモダンを踊ることによって、クラシックの理解が深まるということもできるし、ダンサーにとってはそういうクラシックとモダンの行き来をすることは必要だと思います。
私は小さい頃からずっとクラシックを踊ってきて、ネオ・クラシックやモダン作品との出会いがありませんでした。あとで出会って知ったことが沢山あります。クラシックに比べあまり決まりがないモダンでは自分から身体を動かし、自分で表現していかなければなりません。日本のダンサーもそういう機会が与えられることでもっと自分が踊れるということに気づいてもらえるんじゃないかと思います。
クラシックは決まりごとが多いので、日本人はどうしても教本のように踊るから、型にはまってしまっていて、もったいないなと感じることもあります。もちろんコール・ド・バレエはきちんとそろえて踊らなければいけないけれど、ダンサーには、もっと自由な世界もあるんだということに気づいてもらいたいなと思うことはありますね。

よく聞かれると思いますが、バレエダンサーになろう、これでいきたいと思ったのはいつですか?

バレエの魅力を感じた瞬間というのはさいたまのコンクールでしたね。真っ赤な衣裳に真っ赤なバラをつけてパキータを踊らせていただいた。踊る前に稽古場で鏡を見た時になぜかそこには自分はいなくて、入り込んでしまっている自分がいて、これが私の道、ではないけれど、もうバレエの世界に一直線という感じで。踊るってなんて素敵だろう、と感じたんですね。

踊り続けてよかったと思われることは何ですか?

一番大きいのは、自分を変えられたことでしょうか。海外ではツアーにも出て得難い経験もしました。バレエをやっていなかったらいろいろな方にお会いすることもできなかったし、一人の人間として精神的にも自分の世界を広げることもできなかったと思います。

読み応えのあるインタビューですね。
中村祥子さんのこれまでとこれから、家族について、熊川版『シンデレラ』と『ラ・バヤデール』についてたくさん語っていらっしゃいます。
みなさんも是非リンク先から全文を読んでください。

ちなみにKバレエ カンパニー『シンデレラ』と『ラ・バヤデール』のチケットはすでに発売中ですが、一部の席では売り切れになっています。
観に行こうか迷っていらっしゃる方、お急ぎを!

Kバレエ カンパニーのチケット情報はこちら
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ダンス・舞踊専門サイト(VIDEO Co.):カバーストーリー vol.32 中村祥子

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