la dolce vitaに、先日突然の訃報で世界が悲しんだミュージシャン、プリンスさんがバレエ愛好家であったこと、またABTのプリンシパル、ミスティ・コープランドさんとの素晴らしい関係についての記事「プリンスとミスティ・コープランドほか、バレエとの関わり」が掲載されていますね。
もっとも有名なエピソードとしては、無名時代のミスティ・コープランド(ABT)を発掘したことでした。2009年にプリンスは自曲「クリムゾン・アンド・クローバー」のミュージックビデオに出演するバレリーナを探しており、ミスティに白羽の矢を立てたのです。突然、「プリンスがあなたの携帯電話の番号を知りたがっている」という連絡を受けて、「あのプリンス?」と彼女は驚いたそうです。翌日撮影のためにLAに飛んだ彼女には即興で踊ることを求めて、撮影するたびに「これで良かったかしら?」と尋ねた彼女に対して、「ただ音楽を感じて、自分自身ありのままで踊ってほしい」とプリンスは答えたそうです。
プリンスさんの突然の訃報を受けてのミスティ・コープランドさんのツイート。
Thank you for everything #Prince pic.twitter.com/AW75COeix5
— Misty Copeland (@mistyonpointe) 2016年4月22日
プリンスさんとの思い出を語るミスティ・コープランドさん。
さて、プリンスには、それ以前にもバレエとのコラボレーションがありました。1991年にプリンスは、ジョフリー・バレエに公演に招待され、バレエの魅力の虜になりました。彼はジョフリー・バレエの新作のために音楽を提供し、さらに“Thunder”という曲のロングヴァージョンもこのために作りました。1993年にジョフリー・バレエは「Billboards」という4人の振付家による4部構成の全幕作品を制作し、「パープル・レイン」、「ダイアモンド・アンド・パール」などプリンスのヒット曲を12曲使用しました。とても官能的でダンサブルなこの作品は大ヒットしました。
Joffrey Ballet & Prince – Billboards. 05a 投稿者 Kowa1
私なんかがとやかく言うよりも、とにかくこの「プリンスとミスティ・コープランドほか、バレエとの関わり」をみなさんに読んでいただきたいと思います。
愛情にあふれる素晴らしい記事です。
「魅力的な楽曲があれば、幅広い観客を獲得することはできるというバレエの可能性を、プリンスは教えてくれました。そして一度広げた客層をいかに維持するか、それはバレエ界にとっての課題ともなりました。」という言葉が、同じくバレエを愛する人間として私にも重く突き刺さりました。