クラッシックバレエにおける、女性振付師不足 ─ バレエ界の抱える深刻な問題

ハフィントン・ポストに、クラッシックバレエにおける、女性振付師不足という根深い問題についての記事「バレエ界の抱える深刻な問題、世界を代表する振付師が語る」が掲載されていますね。

女性の成功を阻むバイアスは、悪意のないところにも存在する。

女性振付師は長年、業界の不平等な給与水準について声を上げ、名門バレエ団に振付師として活躍する道を閉ざされてきたと抗議してきた。同じことはアメリカにも言える。

女性振付師がいないのは深刻だ。なぜならば、ウィールドンが名振付師プティパのスタジオで抱いた畏れにも近い感情は、振り付けが永遠に息づくものだと確かに感じたからだ。

バレリーナ(の魅せる舞台作品)は芸術表現のかたちであり、舞台衣装のチュチュやポイント・トゥは最もわかりやすい象徴だ。芸術の知識を受け継ぐ素晴らしい教え手には、女性たちもいる。

しかしバレリーナとしてのキャリアは20年も続けばいいものだし、教えられる人たちもいずれ亡くなってしまう。しかし振り付けは違う。書き残すことができるし、同じバレエでも、振り付けは、人の生きられる時間や、ひとりの人間の知識の範囲を、遥かに超えていくことを意味する。

女性が、長いバレエの歴史から切り離されていることは問題だ。芸術を表現する身体が女性のものであるのに、その身体を動かそうとするのは、ここ数世紀もの間、ほとんどが男性だったのだから。

バレエダンサーは入れ替わりが激しい。一方で振付師は長い間その座に留まることができる。性差が理由でバレエのキャリアにおける権利が一方的に奪われるべきではない。

女性たちが適切な技能と将来へのビジョンを持つことができれば、バレエ業界の男性優位は変わるはずだ。

「振り付けに性差は関係ないはずです。結局、才能がすべてだから」

確かに女性振付家によるバレエ作品は世の中に非常に少ないと思いますね。
この記事で様々なことを語っていらっしゃるクリストファー・ウィールドンさんのおっしゃる通り、「振り付けに性差は関係ないはずです。結局、才能がすべてだから」ということなんだと思います。
せめて男性も女性も関係なく同じスタートラインから、振付を発表できる場ができるようになって欲しいと願います。

ただし、日本の場合はこの問題以前に、バレエダンサーとして生活をしていくことの難しさなど、さらに大きな問題点を抱えているので、まずはそこから、という気がします。

dメニューTVに、近年のローザンヌ国際バレエコンクールで日本人が活躍していることからあぶり出される日本のバレエ界の問題点についてのコラム「な...

バレエ界の抱える深刻な問題、世界を代表する振付師が語る

Screenshot of www.huffingtonpost.jp

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