映画.comに首藤康之さんのトークイベントの記事が掲載されていますね。
首藤はベジャール振付の「ボレロ」を踊ることを許されたダンサーの一人であり、生前のベジャールとの数々の思い出を語る。ベジャールの大半の作品の主題は「愛と死」で、「ボレロ」は「海」がもうひとつの大きなテーマだったという。ベジャールが団員たちと海水浴をした際に、女性ダンサーが海中から出てきた瞬間を見て、振付を思いついたというエピソードを明かし、「ベジャールさんは海は何か神聖なものが生まれ出てきて、帰っていくところだと考えていた」と話した。また、作曲者のラベルも海辺でのバカンスで「ボレロ」のリズムを作曲したそうだ。
「愛と哀しみのボレロ」で舞うジョルジュ・ドンの姿を「何千回と見ました」という首藤。映画では、アーティストたちの人間ドラマと共に激動のヨーロッパ現代史が描かれているが「舞踊の歴史にも、社会的な背景は切っても切り離せない」といい、「僕の歴史の教科書のような作品」と思い入れを語った。
1981年公開の名作『愛と哀しみのボレロ』のデジタル・リマスター版がYEBISU GARDEN CINEMAで公開されることにちなんだトークイベントでの一コマでした。
「ベジャールさんは海は何か神聖なものが生まれ出てきて、帰っていくところだと考えていた」という言葉が印象に残ります。
『愛と哀しみのボレロ』デジタル・リマスター版は2015年10月17日より11月13日まで4週間限定で公開ですので、お忘れなく!